工事現場で必要な足場の相場は?

工事現場で必要な足場の相場は?

外壁・屋根塗装、屋根の修理などリフォームの工事ではある程度高所の作業になると、必ず足場が必要になってきます。

足場を用意するだけでも安くはありません。なぜ足場が必要なのか?足場を用意するにはどのくらいお金が発生するのか?の部分を解説していきます。

なぜ足場が必要なのか?

よくお客様の中でも「うちの屋根だったら梯子で登れるから足場なしで工事で出来るでしょ?」とか「他の業者は足場なしでも出来るって言ってたよ」なんて声を聞きます。

もちろん足場なしで工事が出来るなら安く済むので、それに越したことはありませんが、足場は職人さんの為でもあり、お客様自身の為でもあります。

職人さんの安全確保

工事現場で一番多い事故は高所からの墜落・転落事故です。日本では毎年200人近く事故が起こっています。

ベテランの職人さんでも、ちょっとした油断で事故が起きてしまいます。結果的にはなくてもよかったと思われる事もありますが、やはり無事に工事を終える事が1番です。

施工品質の向上

一部の補修工事なら梯子だけでも出来る事はありますが、範囲が広ければ広いほど、足場がないと施工品質が低下します。

足場がないと無理な体制での作業になったり、ギリギリ届かない場所などが発生します。そうなると当然、職人さんが危険に晒されたり、手抜き工事が発生してしまいます。

足場を組まずに「工事代を安く済ませます。」にはこういった危険も含まれてますので、工事内容にもよりますが注意が必要です。

ご近所さんへの配慮

足場を組むと 、飛散防止ネットを設置することが出来ます。

飛散防止ネットがないと、塗装工事であれば塗料が飛び散ってしまったり、屋根工事であれば材料が落ちてしまったりなどからご近所トラブルになってしまう事もあります。

結局、足場代より高いお金がかかってしまって、ご近所さんとの仲も…なんて事になりかねません。

足場を組むということは色々な面での安全を確保するために重要なのです。

足場の種類

今回は一般戸建て住宅によく使われている2タイプを紹介します。

クサビ足場

現在、主流で使われているのがクサビ足場です。ハンマー1本で組み立てられるのが特徴で設置や解体がしやすく、耐久性が高いことがメリットとなります。

安全面においても床板があるので、事故の軽減や、足場自体が強固なので急な悪天候でも安心です。

単管足場

クサビ足場では組めない狭い場所などでよく使用されます。単管パイプに、クランプなどの基本部材を組み立てるタイプの足場になります。

組立が簡単で、部材がホームセンターなどでも購入できるのでDIYにもよく使われます。

労働安全法(労働安全衛生規則)

単管足場は床板が無くパイプの上が作業場なので、安全性にかけることから安全基準を満たせなくなってしまいました。

安全性や価格面で次第にクサビ式足場が主流になってきた昨今ですが、まだまだ単管足場で外壁塗装などをしている現場も目にします。中には労働安全法の基準も満たしてない単管足場を設置している業者もいますので、注意が必要です。

足場の単価・価格における相場は?

足場の組み立て・解体・運搬にかかる相場は1㎡あたり800円〜1200円くらいが相場です。

面積の出し方は業者によっても多少違うと思いますが、一般的には

外周(m)× 高さ(m)× 1.25 

※1.25の部分は足場は家の外側に足場はたつため、その比率なってます。

・トラックが家の前まで入れなくて運搬に時間がかかる
・家の前の道路が狭くて作業中に交通整理が必要
・隣との間が狭すぎて作業に時間がかかる

家の高さの目安は

1階建=3.5m 2階建=6m 3階建=8.5m です。

例えば外周が合計28m、2階建てのおウチに足場の面積を出す場合

28(m)× 6(m)× 1.25 = 210(㎡)になりますので、168,000円〜252,000円くらいが相場になってきます。

この価格の差は何で起きるのかというと

などが考えられます。他にも現場によって多少の誤差は考えられますが、相場はこのくらいになってきます。

足場のトラブル・注意点

足場の材料は固くて重く、普通の人なら持ち運ぶの大変です。

狭い場所での作業などもあり、気づかないうちに外壁の一部や車を傷つけてしまうというケースも少なくありません。

そういったトラブルの対策や注意点を解説していきます。

業者が保険に入っているか

入っていない業者はほとんどないと思いますが、万が一の為にも確認しておきましょう。

足場業者はほとんどの場合が下請けでお客様が契約した会社とは別になりますので、足場業者が保険に入ってても契約した会社が入ってなく、責任の所在を曖昧になって、泣き寝入りなんてケースも少なくありません。

優良な業者は施工前、施工後に写真を撮って確認をしてくれます。

障害物をどける

車やカーポート、植栽など足場をたてる際にどけないといけないものが出てきます。

優良な業者なら工事前に説明してくれますが、壊れてしまうと困る物はお客様自身が先にどけとくと安心です。

ご近所さんへの挨拶

足場の作業中はトラックが道を塞いだり、大きい音がなったりとご近所さんには多少迷惑になってしまいます。また、現場によっては敷地を少し借りる場合もあります。

作業前にしっかりご近所さんに挨拶をしてくれるかも業者に確認しておいた方がいいでしょう。

足場無料はありえる?

「ただいまキャンペーン中なので足場は特別に0円で契約できます。」と契約を迫ってくる業者がたまにいますが、足場を無料にするのはほとんど不可能と言ってもいいでしょう。

もちろん下請けに頼むのではなく、自社で材料を用意して企業努力で出来る限り安くしてくれると業者さんはいると思います。

しかし安心・安全の為に足場が必要なのはもちろん、足場を用意する作業中も安全に配慮しなければなりません。それを0円にするっていう事は、他の作業を削っているのか、他の工事代金に上乗せしている可能性が非常に高いです。

相場を頭に入れて適切な施工をしてくれる業者を探していきましょう。